20年近く使用しているSONY MDR-CD900ST。
正直なところ、国内のプロ用モニターヘッドフォンでレコーディングスタジオのシェア率が最も高いというだけで使用してきたが、個人的にあまり好きではない。
というのも、確かにフラットなモニタースピーカーとほぼ同じ音が出るのだが、ボーカル録りの際は外からの自分の声が聞こえないようなボリュームでモニターすると、音が近すぎて疲れてしまう事と、パッドが薄く側圧もないので、遮音性が今一つ。
今は宅録(DTM)が主流でモニターヘッドフォンの需要も多く、様々なメーカーから出ており選択肢がもの凄く多い。
今回、生活圏内に色々と試聴できるような環境がないので、ネットの評価やコメントに頼らざる得ないのだが、その中からAUDIO TECHNICA ATH-M40xを選択した。
今使っているSONY MDR-CD900STよりも安価だが、遮音性、音の定位、音の分離、解像度も負けてない。
音のフラットさで言えば、SONYかな。
上位機種のM50xが海外ではスタジオモニターヘッドフォンとしてSONYより定番との事で検討していたのだが、低音が出過ぎとのコメントが非常に多く、M40xはそこまで低音が誇張されていないとの情報が決め手となったが、それでも若干低音が強いチューニングになっていると思う。
ただ、エイジング前なので何とも判断し難い。
パッドもSONYより厚く、ドライバーが少しだけ奥にあるためか、音が近すぎずそれなりのボリュームでモニターしても痛くないのは良い。
側圧が強いとのコメントも散見されたが、このくらいないと常に手で押さえないといけないし、そこまで強い側圧ではないと思う。
逆にSONYは側圧が無さ過ぎるので、手で押さえてないと漏れた音をマイクが拾ってしまう。
エイジング前なので断言はできないが、SONYは小さな音から大きな音まで、同じ音がするが、M40xは小さい音だと若干篭り気味に感じる。
ドライバーの前のスポンジが、SONYはメッシュのように薄いためかもしれない。
それとギターインストのリードギターやボーカルなどの帯域が、若干引っ込んでいる感もある。
SONYより音が近くないのもそう聴こえる原因かもしれないが、たまたま比較に使ったソースのMIXがそのようなマスタリングだったのかもしれないので、一概には言えない。
まあ、モニターヘッドフォンを使用するのは、ほぼボーカル録りくらいなので、十分ではないかと思う。
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